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ついせき

むかーし むかしのこと

まだ とーっても小さいこどもだったころ


こんなことがあったんだってって

ふるいふるい 記憶のおはなしをきいた



そのころは 大人になるために儀式があって

たった一人で 森へ行き

聖なる場所から 石をもちかえる・・・

そのために 毎日の生活は 営まれていたんだって



小さな音がしたときは どこからその音がきこえたのか 耳をすませ

音がどこに移動するのか 音のもとが何なのか 予測して

それが 自分にとって キョーイなのかを確かめ

あいてに けどられないように そっとからだを準備し

そして何よりも 心を鎮めることを 繰り返し 習うんだって


それを見せてくれる 大人がいるから 見習うことができるんだね



もう姿のない あしあとから 

その生き物がなんなのか

どちらから来て どこへ向かったのか

あしあとの向きや 力のかかった方向を 見つけていく



自分自身のあしあとを 消すことも 教わるんだって

においや 気配や 人に気づかれない方法

風をよんで 水をつかい 木々と一体となって

自分を守ることを おぼえていく



自分を知ること 自分をついせきできるようになることが

あいてを知ること 自然をしること いくとしいけるものを知ることにつながる

そう 教わるんだって



手習いし 見習いし 

からだとこころを整えることを 身につけていく



やがて 自分をついせきできるようになったとき

大人への儀式がまっている


過酷な過酷な 自分との闘い 

自然との それは きっと おそらく 神との対峙



聖地は どこにあるのか

石はなんなのか

誰にも教わることはない 自分で見つけるのが この旅のゴール



自らが見つけ出すまで 旅の終わりはない



帰ってくるのか いったきりになるのか

誰にもわからない



自分を信じられたのもだけが はじめることができる

ついせきへの旅


聖地を見つけ 石を手にしたものは

小さきものに 日々の生活を教えていく


繰り返されて 今日はある


古き人の声をきき 新しいことへ耳をすませ

ついせきの旅は つづく


昨日は 今日へ 

今日は 明日へ つながっていく



 
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雨の日の思い出

ぽつぽつ・・・

ぽつぽつぽつ・・・

ざーっ


雨音に耳を傾けていると

ふっと 雨音に混じってきこえてくる なつかしい声

そう、私の話しに何度も頷きながら

そうでしたか・・・それはたいへんでしたね と

暖かい 優しい声


冷え切った部屋に ストーブをつけた時の 

あの最初のぬくもりのような

そんな ほのかな 暖かさ

わたしは、あの暖かさに手をかざすように 次のことばに耳を傾ける



むずがるこどもをなだめるように



ゆっくり ゆっくり ゆらゆらして

おーんなじリズムで 背中をトントンして


そうだねー そうだよねー うん あー そうだったのー

ふしぎな ふしぎな 同調のリズム


しだいに ムズムズも しずまっていく


まるで・・・

いまここで ゆらゆら トントン してもらってるみたい



コツン かさかさ 

風にゆれて まどの外の雨もおどる 



しとしと しとしと


ゆらゆら トントン のリズムのなかで


気がつくと あまあしも おさまっていく




どのくらい 時間がたったんだろう



ほらっ



虹だよ



ふー にっこりが おくれて やってきた ♪~♫~♩~♬ 


 


マイルストーン

目ざしていた かの地を 

とうに 通りすぎても



ふしぎなことに もうそのころには 

前をむいて 歩むことが身につき


しらずしらず 歩むことで 道となり 


そうして そう そんなことさえ 

いつの日か 


思いだすことも いとわなくなる



奥島の大樹のはなし

いまから どれくらい前のことだろう・・・ 

ちょうど今と同じように とっても疲れて 
何もする力がわいてこなかったとき

私は いつものように あの人の前にすわって
ただ静かに 力がわいてこないことを 話していました

そう ちょうど こうしていまあなたが このはなしを読んでいるようにね
私は・・・ あの人の声をきいていました


ここから・・・ そうだなぁ 船で向かえば どのくらいかかるんだろう
ゆらゆらと 波にゆられ 風をうけ 空と海の境がちかづくくらい
ずっと南にある ひとつの島奥に 大きな樹があってね

西表に沈む夕日

太古の時から 大地に根を張り 大空に枝をのばして 
夏には花を咲かせ 秋には豊かに実をつけ 風雨に耐えて
村人と苦楽をともにしてきた 守り神でもあった大樹だったんだって


何がきっかけだったのか・・・ それともそれは 自然なことなのか
だーれもが気づかぬうちに それともその樹だけは気づいていたのか

その太い幹にね そう 外からは見えぬところにね 
すーっとヒビがはいっていてね

村人が気づいたときには もうこのままだと倒壊する・・・
という危機に瀕していたんだって


その大樹の元ではね 

夏のお天道様の 強い日差しをよけたり 
ひとりぼっちの傍らにも ただ黙って じっとたって・・
それから・・・小さな出逢いや さよならを見届けて

たくさんの人がね その木陰で・・・癒され守られてきたんだって


村人の 家族の 涙と笑いのそばで 
ずーっと 一緒に時間を重ねてきたんだって

だからね 村人にとってはね 
その大樹は 家族そのもので 守り神でもあったんだって


屋久杉②


もちろんね 倒れてしまうなんて これっぽっちも思っていなかったし
大樹のことをきいたとき 村人は とっても驚いて 
何か倒れない方法はないか 尋ね歩いたんだって


大樹はね 村人が思っていたより 
外から見えている姿より 弱っていたんだね

村人が ようやく樹のお医者さんをみつけたとき
樹の医者は ただ黙って 
ずーっと樹に耳をあてて 長い間目を閉じていたそうだよ


それを見ていて村人は ふと 樹が癒される番がきた 
そんな予感を受け取ったのかもしれないね


樹の医者は 静かに このヒビが大きく広がる前に
まず 樹を支える支柱が必要だといったんだって


それから・・・この樹を どう支えるか 
それをみつけること そのために みんなで知恵を絞ること
それが 村人の一番の仕事になったんだって


そして 何よりも村人を悩ませたのは・・・ 
樹を生き延びさせるだけの枝葉以外を 切り落とすことだったんだって


その大樹の枝葉を落とすことは 樹の医者にとっても 村人にとっても
一番重要な そして勇気のいる決断だからね


切りすぎても 残しすぎても 弱ってしまう 難しい作業だ
樹と話しができないと 進められない 大切な 要だね


その年の 春の芽吹きに 必要なだけ枝を残し 
そして夏の暑さ 秋の台風をこえ 冬の寒さに耐える
ちょどいい枝葉の量を 樹と相談しながら ちょっとずつみつける


樹の声はとても小さいから 注意して耳を傾けて・・・



そうして幾年もの時間をかけて

 樹の声をきくこと
 樹を休ませるということ
 樹と自分たちのために 
 みんなが ちょっとずつ 自分のできることをすること
 
そして それらを ゆっくりとやること


そのことをね 村人は だんだん覚えていったんだって


そうそう このお話には続きがあってね
そんな言い伝えが もう忘れられるほど 長い時間がたっていてね


不思議なことにね

支えているものが 何なのか
支えられている樹が どれなのか 

もう すっかり わからなくなっているけれどもね
今でも ずっと南の島奥で 

その大樹はね 自分の力で たっているんだって・・・


屋久島



あの人の声と 穏やかな笑顔 
ゆるやかに視線を合わせて ふと われにかえる

どんな話しだったんだっけな・・と 思い出そうとする私に

 人は 自分の中の自然と 仲直りすることで
 いのちを つなぐことを 覚えるんだね

たしか そんなようなことばを くれました

いつもと かわらない しずかな 空気の中で

わかったようなわからなかったような
そんなぼんやりとした感覚の中で

 自分の中の自然と 仲直りすることで
 いのちを つなぐことを 覚える

そうなのかなぁ・・ そうなんだなぁ・・ と


とっても ふしぎな 大切な おはなし
耳と 目と・・ むいしきが おぼえている ふしぎな おはなし


プロフィール

角田みすゞ(つのだみすず)

Author:角田みすゞ(つのだみすず)
きてくれて❤ありがとう♪

こことろからだをつなぐ 
じぶんとの仲直り
癒し・・・だいじ

臨床心理士・公認心理師
SE®療法施術者・タッチケア
for 自己調整&関係調整

メール:bell.soudan☆gmail.com
    (☆→@にしてください)

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